夜も肩がズキズキ痛くて眠れない…。

服を着替えるだけでも痛い。

髪を洗う、棚の上の物を取るなど、何気ない日常生活がつらい。

そんな急性期の五十肩では、無理に肩を動かすことが回復を早めるとは限りません。

むしろ、炎症が強い時期は「痛みを悪化させないこと」が最優先です。

今回は、理学療法士の視点から、肩への負担を抑えながら、肩以外の機能低下を防ぐための3つのエクササイズをご紹介します。

五十肩の急性期は無理に動かさないことが大切

五十肩の急性期では、

  • 夜中に肩の痛みで目が覚める(夜間痛)
  • 腕を少し動かしただけでも激痛が走る
  • 着替えや洗髪がつらい

このような症状がみられることがあります。

この時期は炎症が強く、痛みを我慢してストレッチをしたり、大きく肩を動かしたりすると、症状が悪化する可能性があります。

だからこそ、「肩を治すための運動」ではなく、悪化を防ぎながら回復しやすい身体を維持することが重要です。

エクササイズ① 振り子運動

力を抜いて肩への負担を減らす

まずおすすめなのが振り子運動です。

椅子や机に手をつき、身体を少し前へ倒します。

痛い腕は完全に脱力し、腕を自分で振るのではなく、身体を小さく揺らすことで自然に腕を揺らします。

ポイントは、

  • 前後に小さく揺らす
  • 痛みがなければ左右や円を描くように動かす
  • 肩に力を入れない

ことです。

回数の目安

30秒〜1分程度。

痛みが増えない範囲で行いましょう。

エクササイズ② 肩甲骨を上げ下げする運動

肩周りの筋肉の緊張を和らげる

炎症が強い時期は、痛みから肩周囲の筋肉が常に緊張しやすくなります。

そのため、

  • 肩を耳へ近づけるように上げる
  • ゆっくり下ろす

というシンプルな運動がおすすめです。

ただし、

  • 上げすぎる
  • 下げすぎる

とかえって痛みが出る方もいます。

「一番楽な位置」を探しながら行うことがポイントです。

回数の目安

10回程度。

痛みのない範囲で繰り返しましょう。

エクササイズ③ シーテッドツイスト

胸郭を動かして肩への負担を減らす

五十肩になると、肩だけでなく胸郭(肋骨や胸椎)の動きまで硬くなりやすくなります。

胸郭の動きが悪くなると、

  • 呼吸が浅くなる
  • 上半身が動きにくくなる
  • 肩への負担が増える

という悪循環につながります。

そこでおすすめなのがシーテッドツイストです。

椅子に座り、両腕を軽く前へ伸ばします。

そこから息を吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら胸から身体をゆっくり回旋します。

腕だけを動かすのではなく、胸を開くようなイメージで上半身全体を回すことがポイントです。

回数の目安

左右それぞれ5〜10回程度。

呼吸を止めずにゆっくり行いましょう。

無理は禁物!痛みが増える場合は中止しましょう

今回ご紹介した3つの運動は、

  • 五十肩をすぐに治す運動
  • 可動域を一気に広げる運動

ではありません。

あくまでも、

急性期でも比較的安全に行いやすく、不動による機能低下を防ぐためのエクササイズです。

運動中や運動後に痛みが強くなる場合は無理をせず、中止してください。

まとめ

五十肩の急性期では、無理に肩を動かすことよりも、悪化を防ぎながら回復しやすい身体を維持することが大切です。

今回ご紹介した運動は次の3つです。

  • 振り子運動
  • 肩甲骨の上げ下げ運動
  • シーテッドツイスト

いずれも痛みのない範囲で行い、焦らず少しずつ身体を整えていきましょう。

動画で実際の動きを確認したい方はこちら

文章だけでは動きのポイントが分かりにくい方は、ぜひ動画をご覧ください。

動画では、

  • 正しいフォーム
  • 痛みを悪化させないコツ
  • よくある間違い
  • 呼吸のタイミング

まで実演しながら詳しく解説しています。

「夜も眠れないほど肩が痛い」「何をしたらいいか分からない」という方は、ぜひ動画も参考にしてみてください。

ABOUT ME
カズヤ
病院で理学療法士(リハビリ)として勤務。 共働き世帯が増えて行くなか、子育てや仕事を両立することが難しくなってると思います。そんな悩みを解決できるように主観だけではなく、書籍や今の仕事の知識をいかして客観的にも発信できないかと思い、執筆をしています。 絵を描くことが趣味でここにあるイラストは自分で描いているものになります。