五十肩(肩関節周囲炎)は、痛みが強い時期を過ぎても「肩が上がらない」「後ろに手が回らない」といった動かしにくさが残ることがあります。

この時期は、無理に肩を動かすのではなく、今の状態に合った運動を少しずつ続けることが大切です。

今回は、痛みが少し落ち着いてきた肩関節周囲炎(五十肩)の方向けに、自宅で取り組みやすい運動を5つご紹介します。

なお、夜間痛が強い方や、安静にしていてもズキズキ痛む方は、まず整形外科などの医療機関へ相談し、無理に運動を行わないようにしましょう。

五十肩は時期によって運動の内容が変わる

五十肩は大きく3つの時期に分けられます。

痛みが強い時期(Freezing期)

肩を動かすたびに痛みがあり、夜間痛も出やすい時期です。

この時期は無理なストレッチや筋力トレーニングは避け、痛みを悪化させないことが最優先になります。

肩が固まる時期(Frozen期)

痛みは少しずつ落ち着いてきますが、肩が上がらない、後ろへ手が回らないなど、動かしにくさが目立ってきます。

今回ご紹介する運動は、この時期の方を対象にしています。

動きが戻る時期(Thawing期)

肩の痛みがさらに落ち着き、少しずつ動きが戻ってくる時期です。

焦らず継続して運動を行うことが改善への近道になります。

運動① 肩を支えるインナーマッスルを目覚めさせる

軽い内旋の等尺性運動

仰向けになり、肘を軽く外へ開きます。

手のひらをお腹に当て、お腹を軽く押すように力を入れましょう。

力は1〜2割程度で十分です。

この運動では、肩を支えるインナーマッスルを優しく働かせ、肩関節を安定させることを目的としています。

痛みが出るほど力を入れる必要はありません。

運動② リブゲージアームズ

胸郭と肩甲骨を一緒に動かす

肩だけで動かそうとすると、肩への負担が大きくなります。

リブゲージアームズでは、胸郭と肩甲骨を連動させながら動かすことで、肩の動きをスムーズにしていきます。

肩がすくまないように注意しながら、呼吸に合わせてゆっくり行いましょう。

運動③ ウォールスライド

痛みのない範囲で肩を前へ動かす

壁に手を置き、腕をゆっくり上へ移動させながら肩を前方へ動かします。

腕を無理に遠くへ伸ばすのではなく、身体を前へ運ぶイメージで行うことがポイントです。

痛みが出る手前まで動かし、ゆっくり戻しましょう。

運動④ 肩のストレッチ

少しずつ肩の動きを取り戻す

痛い方の腕を前にクロスさせて、肩の後ろ側をストレッチしましょう。

肩がすくまないよう注意しながら、痛みのない範囲で行いましょう。

五十肩では肩の筋肉が硬くなることで動きが制限されやすいため、焦らず少しずつ動きを広げていくことが大切です。

運動⑤ 振り子運動

体幹を揺らして肩の動きを良くする

椅子やテーブルを掴みながら痛い方の腕を体幹を揺らして腕を振ります。

肩で動かすと力が入り、痛みが出る可能性があります。脱力することで肩の負担を抑えながら運動を行えます。

無理に大きく動かす必要はありません。

運動を行う時の注意点

痛みを我慢しない

「痛いほど効く」ということはありません。

運動中や運動後に痛みが強くなる場合は、回数や動かす範囲を減らしましょう。

毎日少しずつ続ける

肩の動きは一度に大きく改善するものではありません。

短時間でも毎日継続することが大切です。

強い痛みがある場合は受診する

夜間痛が強い方や、何もしなくてもズキズキ痛む方は、自己判断せず整形外科などへ相談しましょう。

五十肩を予防するために

肩甲骨を動かす習慣をつける

デスクワークなどで同じ姿勢が続くと、肩周囲は硬くなりやすくなります。

1時間に一度は肩甲骨を動かす時間を作りましょう。

猫背を改善する

猫背では肩甲骨の動きが悪くなり、肩関節への負担が増えます。

普段から胸を軽く開く姿勢を意識することも予防につながります。

肩を使わない生活を続けない

痛みがない方は、日頃から肩を適度に動かすことが大切です。

無理のない範囲で肩を動かす習慣をつけることで、肩関節周囲炎の予防にもつながります。

まとめ

五十肩は、時期に合わせた運動を行うことが大切です。

特に痛みが落ち着いてきた時期は、肩を支える筋肉を優しく働かせながら、少しずつ肩を動かしていくことが改善への第一歩になります。

焦らず、痛みのない範囲で継続しながら、少しずつ肩の動きを取り戻していきましょう。

YouTubeで実際の動きを見ながら一緒にやってみましょう!

文章だけでは動きや力加減が分かりにくいエクササイズも、動画なら実際の動きを確認しながら行えます。

この動画では、痛みが少し落ち着いてきた肩関節周囲炎(五十肩)の方向けに、安全に取り組みやすい運動を理学療法士が実演しながら分かりやすく解説しています。

「どこまで動かせばいいの?」
「力はどのくらい入れるの?」
「やってはいけない動きは?」

そんな疑問も動画の中で詳しくお伝えしています。

ぜひ一緒に身体を動かしながら、無理のない範囲で始めてみてください。

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ABOUT ME
カズヤ
病院で理学療法士(リハビリ)として勤務。 共働き世帯が増えて行くなか、子育てや仕事を両立することが難しくなってると思います。そんな悩みを解決できるように主観だけではなく、書籍や今の仕事の知識をいかして客観的にも発信できないかと思い、執筆をしています。 絵を描くことが趣味でここにあるイラストは自分で描いているものになります。